ネットショップで商品が売れなくなった…その原因と対策を解説

ネットショップで商品が売れなくなった…その原因と対策を解説

「最近、ネットショップの売上が落ちている……」

運営を続けていれば、このような事態は少なからず経験するものです。必ず何かしらの理由があるわけですが、それを突き止めるにはどうすれば良いのか?

漠然と「なぜだろう?」と考えるだけでは、答えは出せません。正しい手順を踏むのが大切です。

本記事では、ネットショップで商品が売れなくなったとき、原因を導き出すための手順と、やっておきたい対策を解説していきます。

ネットショップで商品が売れなくなった……何をすべき?

冒頭でも述べたように、「なんで売れなくなったんだろう?」と考えるだけだと、答えは出せません。そこで、以下の順に考えてみてください。

何が・誰に・どう売れなくなったか確かめる

一口に「売れなくなった」といっても、売れなくなり方はさまざまです。なので、まずは数字を細かく見ていきましょう。

・何が(どの商品?)

・誰に(新規客?リピート客?)

・どう(減ったのは客数?購入率?単価?)

この3点を確かめるのです。すべての商品が全属性の顧客に対して一斉に売れなくなる……というケースもあり得はしますが、大抵は特定の要素にまで絞れます。

これで「なぜ売れなくなったんだろう?」という漠然とした問いが、「なぜ○○は●●に売れなくなったんだろう?」と具体的になるわけですね。

対策を考える

何が・誰に・どう売れなくなったかが分かれば、対策の筋道も見えてきます。

新規客数の減少が原因であれば、彼らへ向けた露出を増やすといった対策が考えられますね。ほかには、もしかするとリンク設定がおかしくなっているのかもしれませんし、いろいろな原因が重なり合っている可能性も。

「○○が原因ならコレ!」と一概には言いにくいので、やはり数字を深く分析することが大切です。

ネットショップで売れなくなった…代表的な施策を解説

ここからは、集客アップ・購入率アップ・リピート率アップの3つの目的別に、代表的な施策を解説していきます。

①集客施策

ECの主な集客施策は以下の3つ。可能な限り実施しましょう。

SEO対策

GoogleやYahoo!、Bingといった検索エンジンで、自社のページが上位表示されることを目指します。

記事の表示順位は、検索エンジン経由の流入数に大きく影響します。表示順位ごとのページクリック率は以下のとおり*。

1位:21.12%

2位:10.65%

3位:7.57%

4位:4.66%

5位:3.42%

6位:2.56%

7位:2.69%

8位以降…2%以下

1位はともかく、2位でも10%台しかありません。そして3位、4位と順位が下るごとにドンドン確率も下落。8位以降にいたってはクリックを望みにくい数字ですね。

ここから、検索順位を上げることの必要性がお分かりいただけるはずです。

SEO対策では、検索エンジンのシステムと、実際のユーザー双方に評価されるコンテンツを作っていきます。例えば「○○ おすすめ」というキーワードで上位表示を狙うとしましょう。

この場合、ユーザーはまさに「○○のおすすめ」を知りたいわけなので、それに合った情報を、ブログ記事や商品ページにて提供するのです。キーワードの意図を押さえ、情報の質も文章のレベルもしっかりとした記事は、検索エンジンにもユーザーにも評価されるでしょう。

SEO対策のメリットには、

・コストがかからない
・コンテンツを資産として長期間保有できる
・ブランディングにもつながる

などがあります。その反面、

・検索エンジンの仕様変更により順位が大幅に変動する可能性も
・競争の激しいキーワードだと上位表示が著しく難しい
・成果が出るまでに時間がかかる

といったデメリットもあります。

*:Internet Marketing NInjas/Announcing: 2017 Google Search Click Through Rate Study

SNSアカウント運用

TwitterやInstagramで情報発信を行い、自社サイトへの流入を増やす施策です。

新商品やプッシュ商品の告知、商品の有用な使い方、商品の背景にあるストーリー、キャンペーン情報などを投稿するのが一般的ですね。

SNSのメリットとしては、

・費用がかからない
・情報の拡散性に優れている
・ユーザーとのコミュニケーションが気軽にできる

などがあります。しかし、

・短期での成果も望めるが、基本的には長期目線での運用が前提
・炎上リスクがある

といったデメリットも。

とはいえ、最近では調べ物をするときに検索エンジンではなくSNSの検索機能を使う人が増えています。企業にとって、運用は必須と言って良いでしょう。

広告出稿

上述のとおり、SEO対策とSNSアカウント運用は、低コストですが成果までに時間がかかります。一方、コストはかかるものの短期間で成果を望めるのが広告です。

・検索エンジンの検索結果画面上下部に表示されるリスティング広告
・過去に訪問した人を追跡して自社の広告を表示するリターゲティング広告
・SNSのタイムライン等に表示するSNS広告
・YouTubeのサイトや動画内に表示するYouTube広告
・ECモール内に表示する広告

などの種類があります。

 即効性の観点から、SEO対策やSNS運用と合わせて実施したい施策ですね。

②購入率アップ施策

次は購入率アップのための施策です。

トップページ

トップページでは、キャンペーン商品やプッシュ商品を目立つよう掲載し、商品ページへの遷移を促すことが多いですね。

ほかには、ログインボタンやカートボタン、問い合わせボタン、検索窓などを上部に配置して利便性を高めたり、送料や決済方法といった重要情報を充実させるのも重要です。

商品ページ

ユーザーは、必ずしもトップページから買い物を開始するとは限りません。トップページを経由せず、商品ページに直接アクセスする場合も多いのです。

なので、商品ページでは魅力的な画像やコピーを掲載するだけでなく、送料やお届日数といったユーザーがとする必要であろう情報を網羅しなければなりません。商品ページだけで購入を決めてもらうのです。

カゴ落ち対策

ユーザーが商品を買い物かごに入れたものの、決済完了前にサイトを離脱してしまい、購入に至らないことを「カゴ落ち」といいます。この確率、実はかなり高くて、平均で70%にもなるのです*。

重大な機会損失ですから、カゴ落ちを防ぐ対策が必要になります。

例えば……

【想定以上の費用がかかると分かって離脱】
この場合、送料や消費税などの情報を商品ページに全て記載することが大切です

【購入までの操作が面倒で離脱】
この場合、画面遷移の回数を減らしたり、入力フォーム最適化(EFO)を行ったりといった対策が考えられます。また、道中に余計なリンクを貼らないのも大事ですね

【疑問点を解決できず離脱】
この場合、FAQページへのリンクをわかりやすく提示したり、チャットボットを導入したりすると改善が期待できます

【買い物かごに商品を入れたまま忘れている】
この場合、カゴに商品が残っているのを知らせるメールを送ったり、リターゲティング広告を打ったりするのが有効です

平均70%というのは、改善の余地が大きいともいえます。できることから対策していきましょう。

*:Baymard Institute/41 Cart Abandonment Rate Statistics

③リピート対策

新規客の獲得も大切ですが、リピーター獲得も極めて重要です。

すでに1度は購入してくれている分、リピーターにかかるマーケティングコストは新規よりも低くなります。その差は5倍といわれることも。

主な施策には、

・サンクスメール
・メルマガ、DM
・LINE登録
・会員限定キャンペーン
・定期通販化

などがあります。

リピートしない理由では、「気に入らなかったから」ではなく「店のことを忘れていたから」というのもあるあるです。顧客には継続的なアプローチを行いましょう。

まとめ

今回は、ネットショップで商品が売れなくなったときの対処方法を解説してきました。

大切なのは、何が・誰に・どう売れなくなったのか、現状を細かく具体的に把握することです。全体の数字を見るだけでは答えに行き着きません。ですので、日頃からのデータ蓄積も重要ですね。

自社だけでは分析や対策が難しそうなら、コンサルタントや代行に依頼してみるのも有効です。これらについて以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひお読みいただければと思います。

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