写真や動画を投稿し、他ユーザーと交流するSNSアプリ「Instagram」。2014年の日本上陸以来ユーザー数を増やし続けており、2019年の時点で3,300万にものぼります。
EC事業者からすれば、これだけのユーザーへアプローチできる重要なツールですよね。そんなインスタでは、情報発信だけでなく、ユーザーをECサイトへ誘導できる機能も付いています。
これを「ショッピング機能」または「ShopNow」といい、さまざまな企業が取り組み成果をあげています。
本記事ではインスタのショッピング機能について、その概要やメリット、導入方法などを解説していきます。
インスタとEC連携│ショッピング機能とは?
Instagramのショッピング機能とは、Instagramに投稿された画像から商品詳細を確認したり、ECサイトへジャンプしたりできる機能のこと。通常の投稿だけでなく、ストーリーズへの投稿にもショッピング機能を埋め込み可能。
具体例をみてみましょう。上の画像のように、画像内の商品に付いたタグをタップすると、販売ページへのリンクと商品説明が表示されます。興味のある商品をタップすれば、Instagramから直接買い物ができるわけですね。
従来の買い物だと、Instagramで商品を認知した後にGoogleやEC内で商品検索をする手間がかかりました。ここで離脱が起こりやすかったのですが、ショッピング機能を利用すれば購入までのアクションが少なくなるため、より利便性の高い購入体験を顧客へ提供できるのです。
インスタとECを連携させるメリット
次に、ショッピング機能のメリットをみていきましょう。
ユーザーの利便性がアップする
前述のとおり、商品認知→検索→購入の流れを従来よりもスムーズに行える分、ユーザーの利便性がアップします。
ページ遷移が多いと購買意欲は下がってしまいますが、ショッピング機能ならそれを抑えることができ、失客防止につながるのです。
多数のユーザーへアプローチできる
国内のインスタユーザーは、2019年時点で3,300万人。商品のターゲットになる層も、相当な数にのぼるでしょう。もちろん、ここに流入経路を設置しておくのは効果的です。
特にInstagramのメインユーザー層である20~30代がターゲットである場合は、高い効果が期待できます。
無料で利用できる
ショッピング機能は無料で利用できます。
費用をかけることなく膨大な数のユーザーへ訴求できるのは、販路拡大手段として非常に魅力的ではないでしょうか。
インスタとECの連携│ショッピング機能の導入方法
次に、ショッピング機能の導入方法を解説していきます。
Instagramのビジネスアカウントを作る
ショッピング機能を利用する場合、通常の個人アカウントではなくビジネスアカウントである必要があります。
手順は以下のとおり。
1:通常の個人アカウントを作る
2:設定→オプション→「ビジネスプロフィールに切り替える」の順に押す
3:必要次項を入力する
4:「完了」を押す
InstagramのアカウントとFacebookページとリンクさせる
ショッピング機能を利用するには、Facebookページ(こちらもビジネスページ)とのリンクが必須です。
手順は以下のとおり。
1:Instagramのプロフィールを開き、「プロフィールを編集」を選択
2:「ビジネスの公開情報」→「ページ」の順に選択
3:リンクしたいFacebookページを選ぶ
4:「完了」を押す
Facebookに商品カタログを作る
ショッピング機能を使うには、Facebookに商品カタログを作らなければなりません。
手順は以下のとおり。
1:Facebookを開き、「設定」→「ページを編集」を選択
2:「タブを追加」を押し、「ショップ」を選ぶ
3:ホーム画面に追加された「ショップ」のタブを押す
4:「製品を追加」を選択し、規約に同意する
5:「別のウェブサイトで清算」→「日本円」を選ぶ
6:必要事項を入力して「保存」を押す
これでカタログ作成と商品登録が完了です。あとはFacebookによる審査(要数日)を受けて承認されれば、インスタでショッピング機能を使えるようになります。
Instagramでショッピング機能を使ってみる
審査に通過すると、Instagramアカウントに商品タグ付けの機能が追加されます。
投稿したい画像を選択し、画像内の商品をタップするとタグ設定ができるので、必要事項を入れて投稿しましょう。
インスタとECを連携させる上での注意点
ショッピング機能の利用には、以下の注意点があります。必ず押さえておきましょう。
ショッピング機能はスマホアプリのみ対応
ショッピング機能はスマホアプリにのみ対応しています。ブラウザでは利用できず、商品をクリックしてもタグは出てきません。
投稿のチェックなどのために、スマホアプリも用意しておきましょう。
審査に落ちることもある
審査には、もちろん落ちることもあります。数日経っても音沙汰がなければ落ちたと考えてください。
原因でよくあるのは、
・コマースポリシーに違反している
・連携させたアカウントの種類を間違えている(InstagramもFacebookもビジネス用でないといけません)
上記の点やカタログへの入力事項などをあらためてチェックし、改善後にカタログを作り直しましょう。
1枚の画像にタグは5つまで
1枚の画像にタグは5つまでという制限があります。ストーリーズでは1件につきタグは1つのみです。
「せっかく気になる商品があるのに、タップしてもタグが出ない……」となると、ユーザーはがっかりするでしょう。タグを詰め込みすぎても宣伝色が濃くなり、見た目もごちゃごちゃしてしまいます。
したがって、画像内に収める商品の数や配置には気を使う必要があります。
まとめ
今回はインスタとECを連携させるショッピング機能について、概要やメリット、導入手順、注意点などを解説してきました。
画像や動画がメインコンテンツであるInstagramは、ECと相性が良いといえます。年々ユーザー数が増加していますし、この機会に活用を考えてみてはいかがでしょうか。
本記事が参考になれば幸いです。