ECサイトの作り方を種類ごとに解説!予算の目安や注意点なども

ECサイトの作り方を種類ごとに解説!予算の目安や注意点なども

コロナ禍の影響で巣ごもり消費が増え、EC市場は活況を呈しています。また、ネットで買うという習慣が幅広い層で根付き、人々の消費スタイルそのものが変わりつつもあるのです。

事業者としては、ECに本格的に取り組みたいところ。そこでまず知りたいのは、ECサイトの作り方ではないでしょうか。どんな方法があり、どのくらい費用がかかるのか?

作り方は複数あり、事業規模ごとに最適なものが変わります。今だけでなく、将来の計画も考慮して選ぶのが大切です。

本記事ではECサイトの作り方について、それぞれのメリット・デメリットや予算、注意点などを交えながら解説していきます。

ECサイトの作り方は4つ

まずは、ECサイトの作り方で代表的なものを4つ解説していきます。

1:ASP

ASPは「Application Service Provider」の略で、ネットのクラウド上で動くソフトウェアや、その提供者のことをいいます。

何よりの魅力は手軽さ。構築・運営にかかる手間もコストも抑えられます。

メリット

・リーズナブル
・構築に時間がかからない
・クラウド型なので別途サーバー契約の必要がない
・バージョンアップは運営側がやってくれる

デメリット

・カスタマイズ性が低い
・連携できない外部サービスもある

ベンダー依存の要素が多いというのが、メリットにもデメリットにもなっているわけですね。自社が求める要件を明確にした上で、試用期間中にテストしてみるのが良いでしょう。

ASPサービスの例

ASPには無料・有料の両方があります。

無料ASPは初期費用・月額費用がかからない一方で、売上1件ごとに手数料が発生する仕組み。売上が大きくなると手数料がけっこうなコストになるので、小規模な事業者向きです。

有名な無料ASPには「BASE」や「STORES」などがあります。

有料ASPは、無料のものに比べてデザインや機能のカスタマイズ性が高く、サポート体制も充実しています。独自色を押し出しつつ、事業拡大も視野に入れる場合におすすめです。

有料ASPの例は、「MakeShop」や「Shopify」など。

費用相場

初期費用:無料~100万円
月額費用:無料~数万円
手数料:売上1件あたり数%

2:オープンソース

オープンソースとは、ソースコードが無償公開されているソフトウェアのこと。

ライセンス費用がかからず、コードも自由にカスタマイズできます。

メリット

・無料で利用できる
・拡張機能も無料で使える
・カスタマイズの自由度が高い

デメリット

・サーバーは自社で用意しなければならない
・トラブル発生時には全て自社で対応しなければならない
・脆弱性も公開されているためセキュリティに要注意

総じて、オープンソースを利用するには一定以上のスキルとリテラシーが求められます。

オープンソースの例

「EC-CUBE」「Magento」「WordPress」など

3:パッケージ

パッケージは、ECサイト構築に必要なシステムをパッケージ化して販売する形態のこと。

メリット

・初期段階から一通りの機能が揃っている
・拡張性が高い
・セキュリティ体制も整っている
・公式のサポートが充実している

デメリット

・導入費用、維持費用ともにかさむ
・バージョンアップ費用も必要になる

導入のしやすさが魅力ですが、費用はネックになりやすいですね。

パッケージの例

「w2Commerce」「ecbeing」「EC-Orange」「SI Web Shopping」など

費用相場

初期費用:数十万円~数百万円

月額費用:数万円~

4:フルスクラッチ

フルスクラッチは、完全オリジナルのECサイトをゼロから構築すること。既存のソフトやソースコードは使いません。

メリット

・開発の制約がないため、希望通りのサイトを製作できる

デメリット

・費用も時間もかかる
・極めて高い技術力が求められる

開発の成約がないという最大のメリットがある反面、それを活かすには予算も時間も、そして技術力も必要になります。

費用相場

数百~数千万円

予算別でおすすめのECサイトの作り方

各方法の費用相場は上述のとおりですが、改めて予算別の選定基準を以下にて解説します。

予算10万円以内

・無料ASP
・オープンソース

予算10万円以内で、なるべく低コストでECサイトを作りたいのなら、無料ASPかオープンソースになります。各手法の拡張性や安全性、そして自社の体制などを考慮して、どちらかを選びましょう。

ちなみに、この予算であれば、ECモールへ出店するという手もありますね。

↓関連記事↓
国内ECモールの特徴や費用を徹底比較!自社に合っているのはどこ?

予算が10~100万円まで

・有料ASP

予算が10~100万円以内なら、有料ASPがおすすめ。ベンダーが優れた機能やデザインのテンプレートを用意してくれているので、オープンまで日数がかからないのも魅力です。

予算が100~500万円以内

・パッケージ

100~500万円ほどの予算を確保できるなら、パッケージがおすすめです。

デザイン・機能ともにカスタマイズ性に優れ、開店後のサポートも万全。大規模な処理にも対応しているので、事業拡大を見据えた長期的な付き合いができるでしょう。

予算が500万円以上

・パッケージ
・フルスクラッチ

500万円以上の予算があるのなら、パッケージかフルスクラッチが良いでしょう。

自社の要望を最大限に叶えたい場合はフルスクラッチになりますが、やはり費用が問題ですね。ほかにも、完全オリジナルのサイトを運用するに足る社内体制も必要です。

予算も大事ですが、自社が何を求めるのかを明確にして判断しましょう。

まとめ

今回はECサイトの作り方について、各方法のメリットやデメリット、費用相場のほか、予算別の選定基準などをお話しました。

予算をかければ売れるECサイトができるとは限らないので、

・どんな機能が必要か
・どんな構造にするか
・どんなデザインにするか

などなど、顧客の嗜好に応じた完成形を明確にしてから作り方を選びましょう。

本記事が参考になれば幸いです。

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