ネット環境や物流網の発達により、小規模事業者であっても国境を超えたEC取引の機会が増えています。コロナ禍真っ只中の2020年10月現在、EC利用率は国を問わず拡大中です。
しかし事業者としては、海外発送には複雑な手続きが必要となるため、代行業者に依頼したい方も多いでしょう。では、安心して任せられる業者はどうやって選べば良いのか?
今回は、業者の選定ポイント4つを紹介した後、おすすめの海外配送代行業者5社を紹介していきます。
海外発送代行│適切な業者選びの4か条
というわけで、まずは業者の選定ポイント4つを解説しますね。最低限、以下のことは確認しておきましょう。
業者の対応範囲
1つめは、業者の対応範囲です。
発送代行の業務といえば、
・入庫
・検品
・保管
・出荷指示受け
・ピッキング
・梱包
・発送
などがありますが、業者によって具体的な対応範囲は異なるのです。例えば、食品の常温保管には対応しているが冷凍には対応していない、衣服を1着ずつハンガー保管している、ギフト梱包のバリエーションが豊富など。
他にも、在庫状況をリアルタイムに把握できるシステムがあるかどうかという点も重要ですね。
自社の商材に適した業務を行ってくれるところを選ばないと、代行に出す意味がありません。ですので、自社が求める物流は何かを明確にした上で、重視するポイントに強みを持つ業者を選びましょう。
迅速さ
次は対応の迅速さです。
顧客からすれば、発送は早いほうが助かります。海を越えての買い物となれば尚更で、到着まで時間がかかるほど不安がつのるでしょう。
また発送だけでなく、こちらからの連絡に対するレスポンスの早さも要確認です。発送指示の変更や在庫調整といった要望にすぐ答えてくれるか、面談時にしっかり聞いておきましょう。
料金
3つめは、目的に合った料金かどうかです。
単に安いところを選ぶと、「思っていたサービスとは違う……」なんてことになりかねません。重要なのは費用対効果ですので、自社の商材や取引量にマッチした価格設定かを見極めましょう。その上で、コストを最大限に抑えられる業者を選ぶのです。
加えて、見積もりの内容に曖昧な点がないかも大切です。入庫料・保管料・梱包料など、業者によっては項目が細かく分かれています。この内訳と金額を具体的にしておかないと、言った言わなかったのトラブルに発展する可能性も。特にオプション料については重点的に確認しましょう。
実績
4つめは、業者の実績です。
スピーディーさと正確さが求められる発送業務。これを代行してもらうなら、信頼性の担保のために以下の点を確認してみてください。
・自社の商材ジャンルの取扱実績
・創業年数
・導入企業数
・利用継続率
・クライアントの満足度
信頼できる業者かどうかは、コスト削減や業務効率化よりもある意味で重要です。発送トラブルで自社の信用を失わないために、業者のサイトはもちろん、面談の際にも聞き取りをしておいてください。
現場の実情を知るために、倉庫見学もやっておきたいですね。
おすすめの海外発送代行:①料金が安い
ここからは、おすすめの海外発送代行業者を特徴別に紹介していきます。まずは料金が安い業者から。
株式会社オープンロジ
「株式会社オープンロジ」の魅力は、初期費用・システム利用料・固定費がゼロという点。商品1つあたりの従量課金となっており、ランニングコストを押さえるのにピッタリな業者です。
出入庫指示、在庫・履歴確認などをオンラインで完結できるので、作業がブラックボックス化することがありません。
さらに、同社独自のAPIサービスにより、Yahoo!ショッピングやShopifyといった自社のECシステムとの連携も可能。物流業務にかかる労力の削減にもつながります。
*具体的な料金は、配送方法や出荷状態によって異なります
バゲッジフォワードコム(株式会社フロンティアエンプロイメント)
「バゲッジフォワードコム」は、海外発送手数料50円~というリーズナブルさが特徴の業者です。土日祝日でも発送処理を行っており、購入者により早く荷物を届けられます。
複数の荷物を1つにまとめて発送するオプションもあり、バラバラに送るよりもコストを抑えることができます。自社・顧客双方の費用負担を減らせるのはありがたいですね。
*具体的な料金は要相談
おすすめの海外発送代行:②実績が豊富
次に、実績が豊富な業者を3社紹介していきます。
株式会社ロケーションズ
「株式会社ロケーションズ」は、代表者が国際貨物会社で13年・物流会社で17年の実務経験を積んだ上で創設した会社です。国際物流の現場を知り尽くしたプロのノウハウにより、迅速かつ確実な業務を提供。
商品の入庫~出庫、インボイスや伝票の作成、通関、通知メールなど、海外発送に関わる作業全般を依頼できるので、自社の負担を最低限にできます。
ほかには、梱包を自社独自に行い転送だけしてもらったり、月間数千件の大口取引に対応してもらったりと、自社の要望に応じて柔軟に対応してくれるのも魅力です。
*具体的な料金は要相談
アラウンド・ザ・ワールド株式会社
「アラウンド・ザ・ワールド株式会社」は、日本・イギリス・ドイツ・アメリカ・オーストラリアに拠点を置く物流会社です。同社は2003年から輸出ビジネスを手掛けており、長い経験で培ったノウハウを発送代行に活用しています。
とりわけAmazonFBAに強く、自社は所定の配送センターに荷物を送るだけで、通関にまつわる手続きナシで相手国へ直送できるサービスを展開。
また、同社は海外Amazonや越境ECの運営支援にも力を入れており、セミナーやコンサルでノウハウを学ぶこともできます。発送のみならず、EC運営全般で頼りになるパートナーといえます。
*具体的な料金は要相談
【アラウンド・ザ・ワールド株式会社のサービス詳細はこちらから】
tenso株式会社
導入企業数が大手・中小含め1,800社にのぼり、発送件数も国内トップクラスを誇る「tenso株式会社」。EC専門の有名サイト「ECのミカタ」から、EC支援企業BEST100にも選ばれています。
同社の大きな魅力は、利用料ゼロという点。海外の購入者から手数料を受け取る仕組みになっています。
導入も簡単で、ECサイトに同社サービスのバナーを貼るだけです。あとは海外発送対応であることと、その手順をアピールすれば、顧客はバナーを通じて買い物をしてくれます。
低コスト・簡単導入。さらに実績も確かなので、安心して依頼できますね。
まとめ
今回は海外発送の代行業者について、選定ポイントやおすすめ業者を紹介してきました。
業者それぞれ、異なる特徴や強みを持っています。まずは自社に必要なサービスは何かを明確にし、それに適応した業者を探しましょう。
本記事が参考になれば幸いです。